事業者ローンの手続き体験談について

事業者ローンの手続き体験談について

最終更新日 2024年12月20日 by biburi

自身で事業をしていますが、事業を行う上で、事業の対価として得る収入は後日に入ってくるのに対し、人件費や諸経費など支払いはすぐに来るので、このタイムラグを如何にしのぐかが大きな問題になってきます。

私の場合には、事業規模も大きく、建築業なので、支払いも大きいのに対し、収入を得るには手形決済や振り込みが1か月から2か月かかるケースも少なくないので、事業がある程度まで軌道にのらないと、資金繰りも楽ではないのです。

このため、事業開業当初はある程度の貯蓄を崩しながら、しのいできましたが、資金も底をつきかける前に、様々な金融機関に行き、事業者ローンの申し込みをしましたが、これ事態が大変な苦労がありました。

大手の銀行にローンの申請にいっても、今までにその金融機関と取引実績がないと銀行側も返済不履行などを想定して、なかなか信用調査でOKをくれません。

この体質的なところは、大手のほとんどの金融機関では一緒ではないでしょうか。

貸す方からすれば、今までに取引のない事業者は、信用できないはずですし、信用調査をされても、資産や預貯金がないから、融資の申し込みをするわけで、特に、事業開業当初は尚更の状態です。

そもそも、資金に余力があれば、支払利息なんかも払いたくないわけなので、開業当初ほど、信用力がなくて、更には、資金力もない状況で、どうやったら融資がうまくいくのか悩みました。

これは私だけではないと思います。

多くの事業者が経験しているのではないでしょうか。

このため、大手の都市銀行での新規貸し出し申し込みは諦めました。

そして、次に申し込んだのが、地元の地銀です。

そして、地元の信用金庫への申し込みでした。

地銀も信用金庫も、大手の銀行よりは、親身になって融資申し込みの相談にのってくれました。

何とか、将来の成長力を念頭に置いた信用調査を行ってくれました。

これは非常にありがたいものでした。

事業の成長力を見込んでくれることで、最終的に幾つかの金融機関が融資のOKをくれましたが、大事になってくるのが、事業資金を圧迫しない程度の金利かどうかです。

この融資申し込みで私なりの知識も増えました。


出典:http://www.jigyousyaloan.com/

新規事業者には、金融機関に対する信用力がないのですが、抵当権を設定できる不動産があれば、銀行側も不動産に一番抵当が打てるのであれば、万が一の時にも、融資を回収できるので、金融機関側にもリスクが少ないので、金利も低く設定されるのです。

これは、不動産以外にも、その金融機関に定期性の預貯金などがあれば、同じようになります。

しかしながら、私の場合には、こうした不動産や預貯金もないので、金利自体は低いものではありませんでした。

ただ、金利が高い場合には、その元本返済さえ、滞りかねないので、事業の延命的な意味しかなさないのです。

このため、いくつかの金融機関から、融資のOKをもらいましたが、その中から重要視したのが、新規事業者とともに歩んでくれる姿勢がある金融機関を選ぶことにしました。

融資を申し込むには、様々な書類を用意しなければなりません。

私の場合には、住民票をはじめ不動産の登記簿謄本も提出しました。

住民票には、家族全員が記載されているので、その家族の中に、債務者がいないかどうか、仮に債務者がいても融資に影響しない範囲かどうかを検討するのです。

不動産の登記簿謄本を提出するのは、所有している不動産を担保にできるのかどうか、他の金融機関が抵当権をうっていないかどうか、を見るのです。

また、この不動産の登記簿謄本を見ることで、他の金融機関でも借入をしていないかどうかのチェックも行っているのです。

そして、個人の事業者の私は、これ以外の書類として、青色決算書や確定申告書の写しを過去3年分提出しました。

青色決算書は事業内容を資金化されているので、収入金額や諸経費、更には、最終の利益額がいくらか、通年的に損失をだしていないのかどうか、確定申告書では、所得税をいくら納付しているのかどうか、3年間を比較検討することで、融資の判断基準として、単年だけをみるのではなくて、複数年を通して、比較検討していることがわかります。

また、青色決算書や確定申告書の写しには、税務署での受付印の押印があるものが必要です。

更には、税務署で発行されている納税証明書も3年分提出しました。

これは、納税額だけでなく、滞納税額がないのかどうかも見ているのです。

仮に、滞納税額があれば融資判断は難しくなります。

これは、滞納があれば通常債権よりも、租税滞納の回収の方が民間融資よりも優先して回収されるからです。

こうした書類を提出することで、金融機関側も、将来の成長力を考慮しながら、融資判断を行うのです。

私のような新規事業者では、信用力も乏しく、中々、融資判断にも難しいものがあるみたいですが、将来の成長力をPRすることも、融資判断を良くする方法であるとも考えています。

最終更新日 2024年12月20日 by biburi 自身で事業をしていますが、事業を行う上で、事業の対価として得る収入は後日に入ってくるのに対し、人件費や諸経費など支払いはすぐに来るので、このタイムラグを如何にしのぐ…